油井さん、今年、沖縄で帆走サバニによるはじめてのレースが行なわれたのはご存じですよね。

沖縄の伝統カヌーであるサバニは、エンジンを積んだ漁船やハーリー競漕などに使われ続けていますが、

帆走技術は忘れられかけていました。

かつては糸満漁師たちが琉球弧から本州沿岸まで股にかけ、自由に往来していた貴重な技です。

ハワイやポリネシアにおける大型帆走双胴カヌーの復活と重なる帆走サバニの晴れ姿は、

黒潮圏の住人として胸躍るものを感じさせるじゃありませんか。

《#06》Aug.2000 / Jun Hoshikawa