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【律子】おめでとうございま〜す! 【木下】ありがとうございます。 【油井】帰ってきたばっかりだよね? 【木下】そうですね、先週帰って来て・・・ 【油井】疲れてる? 【木下】・・・疲れてますね(笑) 【油井】それで、しかも今日ここへ来る前に、海に入ってたという・・・ 【律子】あらっ・・・足が砂だらけですよね、ちょっと・・・ 【油井】ま、とにかく日本人として世界のトップレベルですよね。 【律子】レベルも高いですが、背も高いですよね!(笑) 【油井】何センチ? 【木下】196です。 |
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【油井】 もちろん波の見極めっていうのがあるけど・・・オレは全然出来ないんだけど、波をこう待ってる時に「これはいい」って感じ・・・ オレなんか良さそうだと思って出ても、全然良くなかったりするのはさぁ・・・ 【木下】・・・それは、まあ人によりますからね。 【油井+律子】(爆笑) しかし、なんでロングボードなんですか?デヴイットはロングボードだよね? 【木下】 いろんな所へ行ったんですけれど、基本的には鎌倉で育って・・・鎌倉っていうのは相模湾で、波が普段あんまりないんです。 ま、そこでサーフィンを始めたんですけど、身長が凄く大きくてショートボードだとちょっと合わなくて、 なんか波に置いてかれるみたいな感じになっちゃうんです。 そしたら、近所のオジサンがロングボードやってて「お前こっちのが合ってるから乗ってみな」とか言われて、 で、乗ったら、それまで立って滑れなかったのが一気に、信じられないぐらいに。 【油井】乗れた? 【木下】最高ライドっていうか、いきなり出来ちゃって・・・ 【律子】始められたのは16歳? 【木下】そうです。 【油井】 ロングボードっていうのはショートより簡単に乗れるし、そうだけれども・・・ 華麗なフォームっていうのはショートじゃない?見てて。ターンも含めてさ。 【律子】ロングの方がコントロールしにくそうですよね、ショートより。 【油井】ロングでいいなと思うのは、(ボードの)上で動けるのがね。 【律子】(ボードの上を前後に)歩いてましたよね、ビデオを拝見したら・・・ 【油井】そういう事ですかねロングが魅力っていうのは? 【木下】 なんか、あの感触が好きなんだよね多分、動かさなくても浮力と重さで走っていく。 【油井】重いよね。で、(ボードは)重めを使ってる? 【木下】 色々僕も使い分けてて、小さい波の時には重たいのを使ってて・・・ 推進力が増すんですよ、重たい方が一旦得たスピードを持続出来るっていうか。 ショートボードだと小さいので波のパワーがなくなると、それで終わり。 【油井】・・・一回いっちゃうとズッと行けるっていうのがロングなんだね。 【木下】 そのかわり動かすのが逆に大変・・・そのへんは、もう人それぞれの好みなんで。 【油井】 でも、はたから見てるとデヴイットの場合はロングボードを持ってる時もさ、乗った時ももうピッタリな感じはするよね、やっぱりね。 |
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【木下】 当時日本で一番とか二番とか三番とかという人が、たまたま鎌倉でやってて、あっ、この人たちが一番だったら「勝てるな」って。 今現在すぐは無理ですけど、ま、2〜3年すれば勝てるなっと分かったんですけど・・・それでまぁ、とりあえず日本でプロロングっていう組織が出来て、試合も出来たので出て、ま、いい線いったという・・・ 【律子】そこから目標が? 【木下】そうですね。 【油井】 90年代の中半ぐらいからず〜っと色んな所で優勝してるもんねぇ。でも全然驚かないのは、後のトップになる人はトップクラスを見てて「あっいけるな」って必ず思ってるね、全然楽勝だって感じをつかんでるね。そういう人ばっかりだよ、世界に出てく人ってね。 |
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【油井】 さっきお話に出てたコスタリカのケカイ、そこはサーフィンのポイントとしては最高級の所なんでしょ? 【木下】 波の大きさはそうでもないんですけれど、乗れる長さでは世界で2番目に長いポイントで有名なんです。 【油井】長いっていうのは一発波つかまえたらずっと乗ってられる 【木下】 普通日本で一こ波乗ると、まあ長くて10秒ぐらいですけれど、あそだと最低1分、超えると2分3分、3分30秒ぐらいまで乗ってるっていう記憶があります。 【油井】 あっそう〜。そういうところで練習してる人は強いよね。 だってオレなんか、波は立たないし、立ってもすぐ崩れちゃうし。技を磨くにはそういうとこがやっぱりいいよね。 それで世界中に行くことになるのかなぁ。 【木下】 そうですね。でもいろんな国へプロサーファーとして行ってるんですけれど、日本もそんなには負けてないですよ。 アメリカより日本のが僕は波があると思う。 【律子】あっそうなんですか? 【木下】 ただその・・・立つ時の質に問題っていうか、アメリカの場合は波質がいんですよ凄く。きれいに割れて長いっていう・・・コスタリカも。 (日本では)地形が磯みたいな砂浜みたいな感じで、いったん波が入ってきても横一線で割れちゃうんですよね。 【油井】 いっぺんにドンと行っちゃう・・・ず〜〜〜と崩れてこないで? あの崩れる端っこのぎりぎりのところでみんな掴まえる・・・それがないとしょうがないもんなぁ。 【木下】(日本では)あんまりないですね、波はありますけれど。 |
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【油井】一番長いのはどこ?2番目がコスタリカだとすると。 【木下】一番長いのはチリのチカマっていうとこ。 【油井】大会もあるよね。 【木下】 あります。そこはコスタリカより少し長いぐらい。そこが一番ってみんな言いますよね。僕は言った事ないんですが。 【油井】あのジーランドとかは? 【律子】ジーランドってどこにあるんですか? 【油井】インドネシア 【木下】 ちょっとまた波質が違うんですよね。ジーランドの方が大きさが出て、チューブがずっと続く・・・波の中をくぐっていくっていう・・・ それにはジーランドの方がいい。 【律子】ベスト3をあげるとしたらどこの海や波がよかったですか? 【木下】 そうですね・・・一番がタヒチ。タヒチはいいっていうよりもショックを受けたっていう・・・ま、2番目にハワイなんですけど、 そのハワイで一番きつい波があるんですけどタヒチの方が全然きつかったっていう・・・ 【油井】ワイメアとかあっち? 【木下】 パイプラインっていうポイントがあって、そこでグーフィーくったんで。やっぱり大きな波で落差があるときついんで、 ま、乗れない事はないんですけど割合いフロントサイドの方が有利で・・・ 【律子】グーフィーってなんですか? 【木下】 (サーフボード上で)左足が後ろの人 【油井】手を組むのと一緒で、逆にやると違和感あるでしょ、全然違うだろうね反対って。 |
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【油井】
さっき話してたんだけど、プロサーファーっていうのは、どういう風に世界をまわるっていうか転戦する訳? デヴイットの場合は? 【木下】11月から2月ぐらいまでハワイにいて 【律子】寒い時期ですね日本が。 【木下】 そのあと3月にオーストラリア。あとは日本に帰ってきて・・・その先はスポンサーとか、こういう(笑)仕事とか・・・ 【油井】そういう業務ね(笑) 【木下】雑誌とかそういうのですね。 その後はインドネシアの方に行ったり、カリフォルニアの方に行ったり、まぁまちまちなんですけど、 【油井】それは北半球の夏の時期? 【木下】そうですね。そのへんは短期で、2週間行って帰ってくるみたいな 【律子】そこまでいろんな所に行ってると、ひとつの場所にジッといれないんじゃないですか? 【木下】 いや、そんな事はないですよ。逆にいまはもう疲れちゃって(笑)でも、今しか出来ないですから。 頑張って一番になって、その後でそういうのは考えようかなと。 【油井】 プロとして、自分の一番やりたい仕事をずっとね、掴まえて世界に挑戦して、もうすぐチャンピオン!というとこまで来てて・・・そんな事オレが言ってもプレッシャーに感じるようなデヴイットじゃないから心配しませんが、ま、それでも「ちょっと疲れちゃったな」っていう、ちらっとホンネが聞こえたところで・・・本日はどうもありがとうございました。 |
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